ルドゥーテの「バラ図譜」

2009年7月11日(金) 晴
 今日は所用のため少し薔薇園を覗いただけで作業もせずに失礼しました。
 雨の予想もあって消毒は実施しなかったとのことです。
 (実際には降りませんでした、この時期天気予報は難しいようです)

 作業をサボったお詫びに変えて、薔薇の画家ルドゥーテをご紹介します。
 そうです、少しクラシックな雰囲気の素晴らしい薔薇の絵を、皆さんも一度は眼にされたことがあるでしょう。
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 「絵」と書きましたが、実はこれは銅版画で、しかも点刻彫板による点描なのです、点描によって硬い輪郭線のない柔らかで微妙な陰影が表現されています。さらにルドーゥテは多色刷りしたあとに水彩で手彩色まで施しています。

 ルドーゥテは1759年にベルギーで生まれ13歳で絵の職人としての修行を始めたそうです。
 花の絵が得意だったので著名な植物学者とも知り合い、その縁でナポレオン皇后ジョセフィーヌのマルメゾン庭園にも出入りすことになり、ジョセフィーヌの庇護を受けて「ユリ科植物図譜」などの製作に関わりました。
 
 ジョセフィーヌがマルメゾン庭園に世界中から薔薇を集めたことは良く知られています。ルドーゥテはこれらの薔薇の図譜を作成することをジョセフィーヌに提案しましたが彼女はまもなく亡くなってしまいました。
 ルドーゥテはその後、約7年をかけて1824年「バラ図譜」を完成し亡き皇后に捧げました。

 この「バラ図譜」には花の絵169点と花輪をあしらった口絵の計170点が描かれています、中には現存しないものも含まれているので貴重な記録としての役割も果たしています。
 
 さて、突然ルドーゥテについてご紹介したのには訳があります、実は先日たまたま臨時収入があったので、この「バラ図譜」復刻版(河出書房新社 2008年)を買ってしまったのです。
 絵を原寸とするために本のサイズは38×28cm、170点すべてが原書の順に収録されています。
 私がこれまでに私的に購入した本としては最も大きく、最も高価(14,700円)で最も重い(2kg以上!)ものです。
 
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 どのページにもため息が出るほど美しく、香りすら感じさせる生命感あふれる薔薇が描かれています。
 殆どの作品には開花した花と共に蕾も描かれており、なかには咲きおわっって花の散ったあとの萼(がく)やローズヒップも含まれています。
 描かれているのは当然ながらすべてオールドローズ(モダンローズのHT第一号、ラ・フランスが作出されたのは1867年)ですが、改めてオールドローズの素朴で繊細な美しさと力強さに魅了されました。

 好きな音楽を聴きながら「バラ図譜」のページをめくる、私にとって至福の贅沢な一時です。

 

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